お別れ
今日は、ラテンジャズの楽しさを教えてくださった方の葬儀に行ってきました。
半年前にはすぐ目の前でコンガを叩いていて、
カメラを向けると演奏しながらニッコリ笑ってくれる、サービス精神旺盛な方でした。
突然の訃報に、慌てて喪服チェック。
3年前に着て以来、多少肉付きもよくなって(^^; 着れるかが問題!
喪服はOK!きつさを感じずホッと胸をなでおろしました~。
この方と出会ったのはいつだったか定かではありませんが、
たぶん私がまだ20代の頃で、今はなき有楽街のグリーンパークでの演奏を聴いた時です。
ビッグバンドで東京から浜松に演奏に来ているけど、大所帯なのでギャラ稼ぎのために
グリーンパークでライブをするからと、誘われて行った記憶があります。
その時の演奏、とっても素晴らしくて今まで聞いたことのない感覚を味わいました。
そしてパーカッションをやっているのが遠州人のチコ島津!と紹介されていました。
私もまだ若かったので、世界も狭く、こんなにすごい人が遠州出身なんて!と
ただただ感心し、心に残っていました。
そして、某音楽教室でラテンパーカッション教室をやっているのを知り、
1回は流したものの、2度目に目にした時に
「ピアノ募集、コードわかる人歓迎!」という文字に釣られ、2度も体験見学に行きました。
本当は2回も体験は許されないのですが、すごく楽しくてついつい・・・笑
今思えば、ジャズもラテンも知らなかった私。
ピアノが弾けるといってもショボいクラシック程度の腕前で、
コードといっても子供の時に教わった4つか5つくらいのコードしか知らないわけで。
舐めてた、というよりか、勘違い?怖いもの知らず的な感じで飛び込んだのでしょうねぇ。
そこの教室に集まっていた人はそれぞれ得意な楽器があったので、
じゃ、バンドを作ろう、という動きになり、当初はただ楽しいだけでやっていました。
自分がヘタとかいうことも知らず、ノリすら怪しい感じだったのにもかかわらず、
一所懸命がんばっていて、みんなと楽しんで練習をしていました。
(現実を知らないって、ある意味シアワセ)
「パーカッションを舐めんなよ。」と時々叱られたし、
「みんなヘタなのは、それでいいんだよぉ。うまいやつが居ると面倒だけどな。」と文句もおっしゃらず、
細かいことは気にしない、自由なスタイルに周りから突っ込まれることはあっても、
いつもおおらかで、みなに慕われていました。
今日の葬儀はこじんまり為さると聞いていたのですが、
訃報を聞きつけ東京、静岡、もちろん地元でお世話になったミュージシャンたちが
たくさん参列しました。今日はバンド練習日だったそうで、バンドメンバーがたくさん
最後のお別れをしに参列することが出来たのも、何かの計らいのような気がしました。
わたしは、親族以外で参列する葬儀はほとんど経験がないのですが、
ご親族の方のお計らいで、お骨を拾うところまでご一緒させていただきました。
仲間たちと見送ることができて、本当に良かったと思います。
やはり若い方はずっと泣いていたけれど、
葬儀をそこそこ経験している年代は、落ち着いていましたね。
もちろん悲しいことは悲しいし、寂しいけれど
多くのことに感謝の気持ちを最後に伝え、
肉体は無くなっても心の中に生き続けること、
生前ご一緒した経験は失せることもないし、
おかげで得た知人友人も私の財産。
私もだんだんお別れの仕方が身に付いてきたのかなぁ~
なんて、号泣嗚咽する若い方を横目に、そう考えていました。
今日は気持ちの上で、長い1日でした。
写真を見ると、涙が出ますけどね。
私だって、仲間たちと同じように復活を願っていました。
またあの演奏を聴きたい、見たい!!
それが叶わないのはやはりとても寂しいです。
関連記事